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寒さに負けない体づくり!東洋医学に学ぶ「冷え」の養生と漢方薬

あの暑さは何処へ・・・。

気温が下がってきて、体の冷えを感じやすい季節になりましたね。

芦野調剤薬局がある那須高原は、山頂の辺りは既に紅葉が終わりましたが、まだまだ紅葉を楽しめる時期が続いていますが、朝晩は肌寒いので暖房を使い始めていますよ。

 

さて、東洋医学(漢方)では、この「冷え」は単なる不快な感覚ではなく、万病のもととなる「寒邪(かんじゃ)」として捉えられ、特に体内のエネルギー源である「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」の巡りを滞らせると考えられています。

今回は、東洋医学的な見地から体を冷やさないための養生法と、体質や症状に合わせてよく使用される漢方薬をご紹介します。冷えに打ち勝ち、元気に晩秋~冬を過ごしましょう!


1. 東洋医学的な「冷え」の養生法

東洋医学では、病気を未然に防ぎ、心身を健康に保つための生活習慣を「養生(ようじょう)」と呼びます。体を冷やさないための養生のポイントは「温めること」「巡らせること」「補うこと」です。

🍽️ 食事(食養生)

  • 温かいものを摂る: 冷たい飲食物は胃腸を冷やし、「気」や「血」をつくる働きを弱めます。温かい食事や飲み物を中心にしましょう。
  • 体を温める食材を選ぶ: 生姜(しょうが)、にんにく、ねぎ、にら、かぼちゃなどの温性・熱性の野菜や、羊肉、鶏肉などを積極的に摂りましょう。
  • 「腎」を補う「黒い食材」: 冬は五臓のうち「腎(じん)」が弱りやすいとされます。黒ごま、黒豆、海藻類などの黒い食材は、腎の働きをサポートし、下半身の冷えなどにも効果的です。

🛁 生活習慣

  • 入浴・足湯で芯から温める: シャワーだけでなく、湯船にゆっくり浸かるか、少し熱めのお湯で足湯をして下半身を温めましょう。血行を促進し、熱を全身に巡らせるのに役立ちます。
  • 夜は早めに休む: 冬は自然界のエネルギーも内にこもる時期。夜は早めに寝て、「気血」の消耗を防ぎ、回復を促すことが大切です。
  • 適度な運動: 激しい運動は避け、散歩や気功などゆったりとした運動で「気」の流れを整え、体内で熱を生み出す力を養いましょう。特に、お腹を意識した軽い運動は胃腸の働きを助け、冷えの改善につながります。
  • 「三陰交」や「腎兪」を温める: 冷えに効果的なツボである三陰交(さんいんこう)(内くるぶしの上約3寸の場所)や腎兪(じんゆ)(ウエストの高さの背骨から左右に指2本分外側)などをカイロやお灸で温めるのもおすすめです。

2. 冷えのタイプと代表的な漢方薬

冷えの症状は人それぞれ。東洋医学では、冷えの原因を「気虚(エネルギー不足)」「瘀血(血行不良)」「水毒(水分代謝の異常)」などに分類し、体質や症状に合わせて漢方薬を選びます。

🩸 血行不良が原因の冷え(瘀血・血虚タイプ)

「血(けつ)」が不足したり、巡りが滞ったりすることで末端まで熱が届かないタイプの冷えです。手足の冷え、しもやけ、生理痛などを伴うことが多いです。

漢方薬特徴と適応
当帰四逆加呉茱萸生姜湯 (とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)手足の先が特に冷たい、体力中等度以下で、しもやけや冷えによる頭痛・腹痛がある方に。体を強く温め、血行を促進します。
当帰芍薬散 (とうきしゃくやくさん)貧血気味で、むくみや足腰の冷えがある体力虚弱な方に。血を補い、水分代謝を整えることで冷えを改善します。婦人科の三大漢方薬の一つです。
温経湯 (うんけいとう)手足のほてりや唇の乾燥などを伴う冷えで、月経不順や月経痛がある方に。血を補い、滞りを改善し、体を温めます。

💪 エネルギー不足が原因の冷え(気虚タイプ)

「気(き)」、つまり熱を生み出すエネルギー自体が不足しているため、全身が冷えやすく疲れやすいタイプです。胃腸が弱い、風邪をひきやすいといった症状も伴います。

漢方薬特徴と適応
人参湯 (にんじんとう)胃腸が冷えて、下痢や食欲不振を伴う全身の冷えに。胃腸を温めて消化吸収を高め、体を温める力を養います。
十全大補湯 (じゅうぜんたいほとう)体力や気力が著しく低下し、疲れやすく冷えがひどい方に。「気」と「血」の両方をしっかり補い、全身の回復を促します。
人参養栄湯 (にんじんようえいとう)疲れやだるさが強く、病後の体力低下や寝汗、手足の冷えがある方に。人参湯と似ていますが、より血も補う作用が加わっています。

💧 下半身の冷え・老化による冷え(腎虚・水毒タイプ)

加齢などで「腎(じん)」の働きが弱まり、特に下半身に冷えやだるさが出るタイプです。頻尿やむくみなどを伴うこともあります。

漢方薬特徴と適応
八味地黄丸 (はちみじおうがん)足腰や下半身の冷えやだるさ、むくみ、頻尿などがある方に。「腎」の働きを補い、体を温める代表的な処方です。
牛車腎気丸 (ごしゃじんきがん)八味地黄丸に牛膝と車前子を加えたもので、特にしびれや腰痛、むくみが強く、下半身の冷えが目立つ方に。

 芦野調剤薬局では、「あんしん漢方」での無料相談を提供させて頂いています。おすすめ漢方薬をご提案しますので、その結果をみてから購入するかどうかを決めることができますよ。

 また、服用時の不安や悩みは、メールや相談フォームで、いつでも漢方医療チームに相談することができます。プライベートな内容でも、非対面なので、心置きなくご相談いただけます。 ご要望に応じて、LINEのビデオ通話を利用して診療を受けることが可能です。オンラインで受診できるので、病院や薬局へ出向く必要はありませんので、漢方薬を試してみたい方にはおすすめです。

東洋医学的な養生は、日々の生活を見直し、冷えにくい体質へと根本から変えていく手助けとなります。体の声に耳を傾け、この冬を温かく、健やかに乗り切りましょう!😊